こんにちは。望月順子です。
3年前に書いた記事です。
コートを選ぶ季節だから、またアップします。
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2つ前の記事で、考え事をしていて歌舞伎に集中できなかったと書きました。
考え事とは、「冬のコート」のことです・・・。
歌舞伎座に行く前に、コートのオーダーをしてきたのです。
ベーシックな黒のチェスターコートです。
どんな服の時でも、使えるコートが1着あればいいなと思っていますが、なかなか既製品では見つけられずにいます。
もう何年も・・・。
そんなことで、今年もどうしようか・・・と思っていたところ、たまに行くお店でコートのオーダーメイドの受注をちょうどしていました。
サンプルを試着して、細部は私に合うようにラインを変えてもらいます。
「ウエストの位置は、このあたりにしてください」
「ディオールのコートみたいな雰囲気で、もっとシンプルな感じがいいです」「膝下の丈にしてください」
などを注文をし、生地は黒がいいと思っていましたが、ウールがいいのか、カシミヤがいいのか・・・。
黒のチェスターコートで、カシミヤ100%だと、ちょっとイカつい感じかもしれません。
それは、想像するしかないので、難しいです。
素材が良過ぎると、老けて見えますので要注意です。
カシミヤの艶は、リッチな雰囲気になって、おばさんぽくなる可能性があります。
それを、懸念してウール&カシミヤの素材にしました。
そしたら、艶が少し抑えられて、カジュアルな雰囲気になると思われます。
おそらく、似合うと思うのですが、形のサンプルで用意されていたコートはツイード素材で全く参考になりません。
想像して「うん大丈夫!」と思ったのと、もう次の予定まで時間がなかったので注文してきたのです。
そのまま歌舞伎座に向かい、観劇中にずっとそのコートのことを考えていました。
時間が経つと、気になる部分がどんどん出てきて、今すぐ確認したいことがたくさん出てきました。
舞台が終わるのは9時くらい、もうお店は閉まっているし、明日の朝電話したら間に合うはずだけど、このもやもやした気持ちで今日は寝ることになるのか・・・。
など、そんなことをずっと考えていました。
気になることは、サンプルのコートは2つボタンでした。
第一ボタンを、みぞおちのあたりにしてもらうように伝えましたが、第二ボタンの位置を指定していないことに気づきました。
そもそも、ボタンが2個って古風なコートのカタチになりそう・・・。
さらに、丈を膝下にしてもらったけど、あのスカートを穿いたときに裾が出ないだろうか・・・。
ウエストから下の部分はゆるいフレアラインに・・・と言ったけどどのくらいになるだろう?
そもそも、あのカタチで良かったのだろうか・・・。
今心配していることが、全部クリアになったとして、黒のベーシックなチェスターコートは素敵だろうか?
などと、いろいろ気になることが出てきました。
結論として、そのコートはキャンセルしました。
黒のシンプルなコートは、私にとってはあまり素敵ではない。という結論になったのです。
生地もいいものでオーダーメイドですから、10年や20年は軽く使えるものだと思います。
ですが、こんなにスピーディな時代です。
ベーシックが、いつまでベーシックであるか分かりません。
流行にあまり左右されたくはありませんが、すでにベーシックなものは、古典的な空気を放っているような気がしてきました。
デザインにすこしエッジが効いたもので、似合うものを探そう!その方がきっとスタイリッシュで素敵になる!と思いました。
デザイン自体が美しい服を選ぶのはとても重要です。
シンプルな服は、シルエットが重要。
ベーシックなものよりも、デザイナーがデザインした拘りがあるものは、都会的なイメージになります。
ですので、すでに持っている黒のコートを、改造することにしました。
私の思惑通りにリフォームしてもらうことができたら、きっとそのコートは便利に活用できると思っています。
リフォームが失敗しなければ、今年はコートを買わなくて良くなります。
身体的に似合うデザインと、自分を魅力的に見せるデザインは違うものです。
似合う服と、使える服も違います。
今回のコートの件は、私自身のことで脳内がこんな感じになっている・・・と書きましたが、お客様のコンサルティングをするときは、こんなことを私が代わりに考えます。
「私がこの人ならどうする?」という視点で考えています。
「私がこの人なら」ということですから、ライフスタイルもお金の事情などもこの人なら?と考えます。
時には、考え方を変えてみるようにお伝えします。
同じ考え方をしていると、変わりませんものね。
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その後・・・
手持ちのコートのお直しが出来上がりました!
この記事に詳しく書いています。
▶︎10年前のコートをお直ししたら、毎日着るヘビロテコートになりました。