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Channel: 望月順子
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「特に必要ないけど買いやすい値段だから買ってみた。」ところから派生した大切なこと。

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こんにちは。望月順子です。

 

「shiro」の練り香水が人気みたいだから、私も買ってみた。

 

それで、この買い物の仕方は、とても重要なことを見落としているような感覚が残った。

考えている内にファッションについてよく皆さんがする買い物の仕方ではないか?と思ったので書いてみます。

 

「shiro」の「サボン」という香りの練り香水。

情報をよくネットで見かけるように思ったので、店員さんとたくさんお話ししてコレを買いました。

 

というより、買ってみた。

「買ってみた」というのは、特に必要ないけど買ったということ。

 

一番人気の香りだそう。

香りは、万人受けしそうないい香りの洗剤のようなフレッシュな香り。

私はとくべついい香りだとは思わなかったけど、普段使うには邪魔にならず良さそうに思った。

 

 

値段は2,200円。

だから買ったとも言える。

これが10,000円だったら買うか?と考えたら買わない。

でも、すごく気に入った香りだったら、10,000円でも買う。

 

ふと、断捨離ばかりしている人のことを思い出した。

「要るのか要らないのか、分からないような物ばかりに囲まれて暮らしていることに気づいて、それらをゴミで出したらこんなにゴミに囲まれて暮らしていたんだとびっくりした」と言っていた。

 

もし、私が断捨離などをしたら、この練り香水は買ったばかりなのに捨てられるだろう・・・と思った。

 

だって、使ってみたいから買っただけで、必要のないもの。

でも、そんな言い方すると人生は味気ないものになる。

 

買い物には色々な目的がある。

必要だから買うものばかりではない。

「使ってみたい」「食べてみたい」「体験してみたい」など色々。その気持ちに自分がきちんと気づいて行動している分には買い物は成功と言える(と思う)。

 

 

もし、これが洋服だったら買っていただろうか?と考えると、明らかに買っていない。

もう、私はテキトーに洋服は買わないことにしている。

 

でも、テキトーに2,200円の香水は買ってしまうのだと、ちょっと自分に失望した。

ファッションの相談を受ける中で、「何でそんなにテキトーに服を買うの?」と思うことがよくある。

しかもそれはだいたいその人にとって買いやすい値段の服だ。

 

私は自分が買う洋服の値段は、自分自身にとっても買いやすい値段ではないからよく吟味する。

でも、化粧品の類はテキトーに買っていることがあると、今思った。

 

自分にとって買いやすい金額のもの。

それを買ったことで、金銭的に大きな負担がないものはそういう傾向に陥りやすい。

 

その買いやすい価格のものをたくさん買っていて、意外と大きな金額になっていることに気づいていない人は多い。

プチプラの服を買う人が、大量にタンスの肥やしを持っているのはそういうことだろうと思う。

 

プチプラのファストファッションのお店では、自分で買い物カゴを持って、買う服などをカゴに入れていくスタイルのお店がある。

セールになっていたりすると、1,000円とか2,000円くらいで買えてしまうこともある。

自分にとって「絶対に必要」と思っている訳じゃないけど、「これ使えそうかな?1,000円だからいいか。買っておこう!」と買ってしまった経験のある人は多いのではないだろうか。

 

私は絶対そういう買い物の仕方をしない。

1,000円でもめちゃくちゃ考える。

気持ちよく着ることができなかった場合それはゴミになるし、捨てるにもエネルギーを使う。

そして、1,000円を捨てていることになるし、それに伴う色々も。

捨てなかった場合、眠らせることになるけど、それも同じ。

そして!実際着たとしても「自分がその服によって素敵になっていない」のであれば、もっとたくさんのものを失っている。

 

 

「絶対いらない」ものを買う人はいないと思うけど、「絶対に必要」だと感じないのに買っていることがすごく多いのではないだろうか?という話。

ここで言う「必要」とは、物理的なことだけではなくて、心的に必要なものも含む。

 

 

買い物のセンスを格段に引き上げようと思うと、これに限る。

「もうこれ以上のモノには出会わないかも知れない」というくらいのモノしか買わないこと。

そう思えるものって、そんなに無いし、それを見つけることが出来るということはかなり自分自身のこともよくわかっているし、目が肥えたとも言える。

 

その気持ちで色々なものを買うことにすると、服がゴミに変わることはない。

もし、買いやすい値段の服をテキトーに買ってしまっているなら、なくても困らない服を全部出して、買った値段のトータルを計算してみることをお勧めする。

 

そう!服って結構、数が必要だし、よく買うのに、よく失敗するけど、その金額に無頓着な人が多い。

ということは、買いやすい値段だからであって、その失敗によって大きなダメージは受けていないということだ。

1着1着は忘れてしまうくらいの金額。

 

私の2,200円の練り香水のように、買った時のちょっとしたトキメキを感じたあとは、例え使わないことになっても「あれ、2,200円もしたのに・・・使ってないな」とは思わないのだ。

服もそう。

 

よくお客様で「この服10万円もしたのに、失敗しました・・・」という話を聞く。

そういう気持ちになるのは、買いやすい値段ではないからだ。

だから、しっかり反省する。

これが大切。

 

これが、5,000円の服だったら反省しないだろう。

テキトーな買い物をしなくなると、5,000円でもしっかり反省するし、後悔する。

しっかり後悔するって大切なことで、同じ失敗を繰り返さなくなる。

 

100万円のバッグを買ったのに、一回も使っていない・・・と相談を受けたことがあった。

結局、買った時より高く売れたそう。

これでも、やはりしっかり反省していることになる。

なぜ使わなかったのか、なぜ買ったのかをしっかり振り返って、同じ失敗はもうしないから。

 

買いやすい値段のものをテキトーに買っていると、その後そのモノを意識することが少なくなるので、雑然とした扱いをしていることにすら気づかなくなる。

 

買いやすい値段のものも、しっかり吟味して買おうと今回強く思った。

誤解のないように書いておくと、たくさん使ったからいい買い物ということではない。

一回しか使わなくても価値のある買い物もある。

ちゃんと考えて買い物したいということ。

 

 

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