こんにちは。望月順子です。
とっても感動した小説
日本画家の上村松園の一生を書いた、大河小説です。
上村松園はこんな絵を描く、女性です。
よく美術館で見ていましたが、上村松園がどんな生い立ちで、どんな人なのかは全く知りませんでした。
これは小説ですが、事実を元にしているので、今私は松園さんが大好きになりました。
(尊敬と親しみを込めて、松園さんと書く)
美術館がまた開館したら、松園さんを追っかけて見てみたいと思います。
ほとんどの作品が小説の中にエピソードとともに登場するので、全部見て見たいです
明治生まれで、昭和・大正・昭和を自力で生き抜いた女性で、女性の画家がいなかった事から、凄まじい逆境と差別を受けながらも、まっすぐ強く生きていく様が書かれています。
きっと私たちの祖母や母もこうやって一生懸命生きてきたのだと、感じました。
幼少の頃から絵にしか興味がなく、寝食忘れて絵に没頭した人生の隅から隅まで詰め込まれています。
舞台は京都で、京都の細かい地名もたくさん出てきます。
全部京都弁で書かれています。
お母さんとお姉さんがほとんど一生、この松園さんのサポートをしていくのですが、それがまた泣けます。
本当に大変な事がたくさんあったようですが、全部俯瞰してみると人生全体が素晴らしいバランスの良さを持っているのだと感じました。
宇宙や人生は「混沌」と言われますが、全部見ると「秩序」だと感じました。
それは、作者の宮尾登美子氏のチカラかも知れませんが、でも実際もきっとそうだと思います。
訳わからないような事が起こるけれども、それが何が理由なのか、何の為なのかはわからない。混沌。
でも、本当はそれが「秩序」なのだと思えました。
でも「秩序」と認識できることは、「混沌」の中では難しいです。
すっきり整備された公園と、原生林の違いのようです。
公園は分かりやすくキレイに整備されていますから、不要なものがあるとすぐに誰もが不要だと判断できますから、分かりやすい「秩序」です。
原生林は色々な木があり、腐った木、生き物、それらの死体・・・見た目にはキレイとは言えないけど、実はバランスが取れていますよね。それは人に見せるためのものではないから、人が見ても混沌としか受け取れないような・・・。
人生もそれと同じなんだな。って思いました。
人の一生を俯瞰してみると、そう感じる事ができました。
日常もきっと俯瞰してみると本当に美しいのだと思うことができます。
人生観が変わる感じがしました。
(でも、感動する本を読むといつもそう思う)
本の題名にもなっている「序の舞」はこの絵のことです。
ずっと昔に映画になっているみたいですが、本がお勧め。
映画になると見るべきところや、感動するところを決められるでしょ?
本だと読み手によって違うから、自分の感性で読めます。
こんな分厚いけど、出だしから面白いので読み出したら止まりませんでした。
ただただ真っ直ぐ生きている女性という感じです。
その真っ直ぐというのは「正しく」とは違います。
今日はそんな話を動画に撮って、オンラインサロンで3本アップしました。
私も真っ直ぐ生きたい。
「松園先生、私ついていきます!」って気持ちになるよ